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∀ガンダム(99-00)

ガンダム誕生20周年記念として、サンライズと富野監督が並々ならぬ意欲で取り組んだものの、商業的にはイマイチな結果で終わってしまった作品。と、これだけで片づけられてしまうにはあまりにももったいない名作であり、クリエイター志望者にとっても良い研究材料と言える。
舞台は20世紀初頭のアメリカ南部のように見えて、じつはファーストガンダムから数千年後の地球のどこか。そこに、月からかつての宇宙移民の子孫たちが強引に帰還してくる。だが、地球人たちにとっては、かれらはただの侵略者でしかない。月の民〈ムーンレイス〉の女王〈ディアナ〉と、主人公のロランは、なんとか平和裡に入植問題を解決しようとするのだが…。


主人公の声を演じた朴ろ美は、いまやアニメ界で凛々しい少年を演じさせたら随一の声優。その彼女を見いだしたのが富野である。
黒歴史」という言葉もこの作品が出典。忘れるべき忌まわしい過去というような意味で使われている。
そして、菅野よう子が手がけたサントラは、いまでもテレビ番組のBGMで使われ続けている…。


ターンエーガンダム〈Vol.1〉ニュータイプ100%コレクション38

ターンエーガンダム〈Vol.2〉ニュータイプ100%コレクション41プロデューサーの河口佳高による各話コメントが、内輪話を暴露して楽しませる。〈Vol.2〉巻末の「∀声優大座談会」は、作品のコンセプトが富野の口から平易に具体的に語られている点で貴重である。

∀ガンダム」全記録集 (1) 講談社

「∀ガンダム」全記録集(1)

「∀ガンダム」全記録集(1)

∀ガンダム」全記録集 (2) 講談社
「∀ガンダム」全記録集(2)<完>

「∀ガンダム」全記録集(2)<完>

1巻に脚本家座談会を、両巻に分けて富野由悠季インタビューを収録。


∀ガンダム』と類似点があるとして、評論家の藤津亮太があげていたのがこの映画である。19世紀末のアイルランドアメリカを舞台にした、きわめて〈普通の〉映画。トム・クルーズ主演、ロン・ハワード監督。いつか見るつもり。


アニメ「評論家」宣言

アニメ「評論家」宣言

その文章が収録されている、藤津亮太の著書。