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クライマーズ・ハイ

NHK、硬派なドラマを作る。タイトルは、登山家が体験するハイテンション状態と、ヤマを前にした新聞記者のハイテンション状態を掛けている。たまたま先週の前編を見てひきこまれた。きょう後編を見た。こんな濃いテレビドラマはそんなにないと思う。1985年、群馬県の一地方新聞に数十年に一度の世界的なネタが舞い込んだ。日航機墜落事故である。はじめ日航機が長野県と群馬県のどちらに墜ちたか微妙だった。佐藤浩市演じる悠木がデスクに任命され、何度もきわどい判断を迫られる。妬みの心理からさまざまな妨害をする上司らに反抗する佐藤の演技がよかった。最終的に、悠木は東京の大新聞にも、雇用者(=社長)にも敗北してしまう。息子もうだつのあがらないように見える一地方新聞記者の父を軽蔑するという、親子の関係も描かれる。そりゃ子供は、そのジャンルのトップと父親を比較するんだから、父親は永遠に尊敬の対象になり得ない。トップは特殊な例だという現実を知るまで。
良妻賢母の奥さんを演じた美保純は大得点の演技だったし、石原さとみ岸部一徳といった助演陣にとっても記念すべきドラマになったと思う。
公式サイト→http://www.nhk.or.jp/drama/html_news_high.html

クライマーズ・ハイ

クライマーズ・ハイ