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李禹煥 余白の芸術

http://www.yma.city.yokohama.jp/で展覧会を開催中。12月23日(金・祝日)まで。


たとえるなら、竜安寺の石庭? ミステリーサークル? 12/4の新日曜美術館で紹介されたので懐かしくて見に行った。多摩美時代には一生徒として授業を受けたから、恩師と言える。60年代末から、日本の美術界にたいへんな影響力をもっていて、たとえば今年の横浜トリエンナーレの総合ディレクター川俣正も、李が理論的指導者だった「もの派」の流れに位置づけられている。
いまなお意欲旺盛に制作を続けている。大きなキャンバスに、わずかに一刷毛ぶんの絵の具を塗るだけ、というような作風になってきた。「無茶だなぁ」「バカだなあ」と感嘆せざるをえない。
残された余白が、無限の宇宙なのである。それを生み出すのが、刷毛のひと塗りという行為…。いささか神秘主義的ではある。
なんでこれを書いているかというと、二ノ宮知子は天才だと思ったことがきっかけ。彼女のような才能は、天からの我々への贈り物である。マザー・テレサのような偉人もそうだ。こういう天才や偉人は、「神(=超自然的存在)」の実在を証すものではないだろうか、などと真剣に思う。
宮台真司速水由紀子の「サイファ覚醒せよ!―世界の新解読バイブル」は、内容はともあれ出版意図には賛同している。世界には聖なるもの、超越的なものがあり、それに少しでも思いを馳せるきっかけが与えられるべきである。展覧会場をあとにしたわたしは、なんとなく爽やかな気分だった。