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サムライチャンプルー(04-05)

アニメ監督・渡辺信一郎が『カウボーイビバップ』の次に手がけたテレビアニメーション。全26話のうち17話まで地上波(CX系)で放送された。続きを見たければ、DVDを購入するか、バンダイチャンネルにおける8月の公開を待つしかない。ちなみにバンダイチャンネルでは現在、この作品の第1話を無料公開しており、以降の話数も18話まで、4話づつ315円という安い値段で配信している。こういう映像コンテンツのアーカイブビジネスは、利用者としてたいへん便利なので今後ぜひ伸びていってほしいと思う。細かいことをいうと、我が環境では1メガのレートだと映像がカクつくし、メイン機のマックで再生できないのも不便なのだが。


時代劇で、しかも音楽はHip-Hop。1話冒頭に「ガタガタ言うな、黙って見やがれ」とテロップが出る。この乱暴さがいいね。
男2人、女1人の旅の一行。紅一点のフウは明るくて元気で、考えるより行動が先というタイプ。ガリガリのやせっぽちで、あまり色気はない。声は手堅く人気声優の川澄綾子を起用。
男1人目のジンは、「ルパンにおける五右衛門」というわかりやすい役柄。声は佐藤銀平という素人に近い声優が演じている。「ボトムズ」における郷田ほづみを思い出させる。
男2人目のムゲンというキャラクターが問題である。乱暴でつねに不機嫌で、しかし剣の腕だけは凄い。ジンとどちらが強いかは不明。なかなか過去に類例を求めにくい主人公なのである。話が進むにつれてそれなりに愛嬌をかいま見せるが…。


12話まで、どの話を見ても損はない。というか見れ。わかりやすさなら第11話「堕落天使」だろう。道楽者の亭主によって女郎屋に売られた女と、ジンがつかのまの恋をする。古き良き日本映画のテイスト。
アニメ史に残るかもしれない、ぶっとんだトリップシーンが話題になったのは第9話「魑魅魍魎」。

この話にはコンセプトがあってですね。「走れメロス」で始まり「地獄の黙示録」で終わる、というものでした(笑)。
渡辺信一郎のコメント、「アニメージュ」2004.10)


こういう冒険的な作品が現れるから、アニメシーンはおもしろい。


バンダイチャンネル
サムライチャンプルー公式サイト